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管理者・リーダーが陥りがちなスタッフ指導の改善策(2)

ミカタプラス 代表

裵 鎬洙

※本記事は、隔月刊誌『通所サービス&マネジメント』2019年7-8月号より一部抜粋し改変したものです。

意識的に「ほめる」ようにしている

●「ほめる」ということ

人を育てる上で,「ほめることは良いことだ」と信じる人がいる一方で,違和感を覚える人もいるのではないでしょうか。

よく,「ほめて育てる」ということが語られる時に引用されるのが「やってみせ言って聞かせてさせてみて ほめてやらねば人は動かじ」という山本五十六の言葉です。

しかし,この言葉に続きがあることをご存知でしょうか。「話し合い 耳を傾け 承認し 任せてやらねば人は育たず やっている姿を感謝で見守って 信頼せねば人は実らず」。

実は,よく引用される部分は,「人を動かす」ためには「ほめる」ことが必要だと言っているのであって,「人が育つ」ためではないのです。

確かに,ほめられるとうれしい気分になりますし,子どもは絵をほめられれば,どんどん絵を描きますから,確かに次の行動を引き出すという点では有効だと見ることができます。


ただ,ほめることは子どもや新入社員など,新しい知識や経験を重ねていく段階であれば有効なのかもしれませんが,大人やベテラン社員にも有効なのかというと定かではありません。

実際,あなたが会社で誰かからほめられた時に,わざとらしさを感じたり,自分に何かをやらせようとしているという企みがあるように思ったりしたことはありませんか。


また,逆にあなたが誰かをほめる時には,少し無理矢理にでもポジティブな面を見つけて言っていたり,相手を持ち上げて動かそうとしているような感じがしたりしませんか。


(この続き:4370文字)

 

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